ニュース
硤合憲三先生のノーベル化学賞受賞を受け、井上教授が研究の意義を解説
WPI-SKCM²(広島大学)は、2026年10月9日、Science Knotにて、硤合憲三先生(東京理科大学・名誉教授)が2026年ノーベル化学賞を受賞したことを受け、記者会見を開催しました。
記者会見は、報道機関から、硤合先生とゆかりのある研究者による受賞研究の解説や、ノーベル賞受賞につながった研究内容を一般の方にも分かりやすく紹介してほしいとの問い合わせが多数寄せられたことを受け、開催されたものです。
会見では、長きにわたり硤合先生と学術的な交流があるWPI-SKCM²主任研究員の井上克也教授(広島大学)が、硤合先生の科学的業績とその意義について解説しました。
広島県出身で、広島大学附属高等学校の卒業生でもある硤合先生は、分子のキラリティに関する先駆的な発見が評価され、ノーベル化学賞を受賞されました。
硤合先生は、反応によって生じた分子自身が、その分子の生成を促進する触媒として働く「不斉自己触媒反応」を発見しました。この反応は「硤合反応」と呼ばれ、わずかなキラリティの偏りが反応の進行とともに増幅され、最終的に一方の鏡像異性体が圧倒的に優勢になることを実証しました。この発見は、生命を構成する分子がなぜ一方の鏡像異性体に偏っているのかという根源的な疑問に対し、化学反応そのものがそのような偏りを生み出し、増幅し得るという重要な手がかりをもたらしました。
会見を通じて、この科学的成果の意義やWPI-SKCM²の研究活動を広く紹介するとともに、広島の学術・研究コミュニティとのつながりを広く発信する貴重な機会となりました。
