研究内容

【研究成果】中性子星の自転が突然速くなる起源を探る:トポロジーと量子渦ネットワーク

WPI-SKCM2副主任研究者の新田宗土博士(慶應義塾大学在籍)とポスドク(研究当時)の安井繁宏博士が、“Pulsar glitches from quantum vortex networks”というタイトルの共同論文をScientific Reports に発表しました。(https://doi.org/10.1038/s41598-024-56383-w) (2024年4月3日掲載)


本研究では、中性子星(大きさ10キロメートルほどの超高密度の天体でパルサーとも呼ばれる)の自転が突然速くなる、グリッチと呼ばれる天体現象の起源を理論的に解明しました。中性子星の内部に存在する量子流体がもつ量子渦のネットワークの絡み合い(二相の境界面のブージャムによる)をトポロジーの観点から理論的に計算することによって、観測されている中性子星のグリッチの統計的な性質(冪乗則)を説明することに成功しました。トポロジーが予言する量子渦のネットワークが中性子星の天体観測に現れるということは、自然界におけるミクロな世界とマクロな世界の新たな繋がりを示唆します。

プレスリリースの全文はこちらをご覧ください:https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/82724

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